昔ながらの「手仕事」に後継者がいないことを知り、ある種の使命感から、家業である農業に従事しながら主に冬場に藁細工を中心とした昔ながらの手業の習得をはじめました。そこで得た技術に現代にも通用するようなアイデアやデザインを加え、これからの時代にも受け入れられるような藁細工を模索している毎日です。
主にはインテリアとして飾っていただけるようなオブジェやオーナメント、身近に置いて自然素材ならではのぬくもりが感じられるような小物が多いのですが、日常生活で使える道具としたら鍋敷きやほうきなどが挙げられます。
藁は吸湿性に富み、取り込んだ湿気を長期間ゆっくり放出する性質があります。その性質を活かし、暮らしを快適に過ごすため、畳床に使われていることは有名です。
鍋敷きやほうきも、湿気が多いと水分を含み、特に梅雨時などはカビやすくなりますが、天気の良い日などに風通しの良いところで干していただくことでカビを防ぎ、より長くお使いいただけます。たとえカビが生えてしまったとしても、天日に干し、乾燥後に刷毛のようなものでカビを落とせば、再び使うことができます。使い続けるほどに手になじむ世界唯一の手づくりの道具を持つことは楽しいことです。

1975年  山形県真室川町に生まれる
1994年  高校卒業し真室川町役場に勤務をはじめる
2016年  真室川町役場を退職し、就農と同時に工房ストローを立ち上げる
2016年  KUGURU(山形市)にて個展「農と業」開催(2週間)
2019年  真室川町立歴史民俗資料館にて「わら工芸家二人展」開催(6週間)

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